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ビジネスフォン|LAN配線で繋ぐIP多機能電話機

IP多機能電話機とは?
2022.07.26
ビジネスフォン|LAN配線で繋ぐIP多機能電話機



IP多機能電話機とは?

従来の配線方式ではビジネスフォンから電話機までは、「電話線」で接続します
IP多機能電話機とは、ビジネスフォン主装置のVoIPユニットからLANケーブルで電話端末(IP多機能電話機)を接続するタイプの電話機です
ここではIP多機能電話機を設置するにあたり、必要なLAN環境・給電HUB(PoEHUB)・AC電源の解説をします



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従来ビジネスフォンの配線は、主装置から電話機まで電話線で繋がっておりますがIP多機能電話機は、電話線が不要となり、代わりにLANケーブルを用いて電話機へ接続します
ただ単に「電話線」が「LANケーブル」に変わるだけなのか?
いえ、IP多機能電話機を使うメリットもデメリットもありますのでご説明します

IP多機能電話機 構成図
①IP多機能電話機を使うメリット

(1)電話機の内線番号が固定:通常の多機能電話機は、電話線に内線番号が設定されており、該当の配線にどの電話機を差しても同じ内線番号で立ち上がります
IP多機能電話機は、電話機本体に内線番号の設定が可能な為、どのLAN配線に接続しても同じ内線番号です
したがって、席の移動やオフィス内のレイアウト変更を行った際でも、ご自身のIP多機能電話機を移動させれば内線番号が変わらず電話機の使用が可能です

(2)ネットワーク統合で配線がスッキリ:IP多機能電話機にはLANポートが2つあり、「LAN」「PC」と表記されております

 

IP多機能電話機LANポート

IP多機能電話機までLANケーブルで接続されておりますので、「PCポート」からパソコンへ接続する事が可能で、ネットワーク用のLAN配線と、電話線が不要となり、オフィス内の配線はLANケーブル1本で綺麗に纏まります
LANインタフェース:2ポート、10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T
ネットワーク統合の場合は同一のLANケーブルから音声とネットワーク通信が同時に流れますので、PoEHUBへQoS・VLAN設定し、各々の通信を分けることをおすすめします
QoS:ToS(IP Precedence、Diffserv)
VLAN:TagVLAN(IEEE802.1Q/p)

(3)IP多機能電話機は給電方式:LANケーブルは電力を供給しない為、電力は「PoEHUB」か「ACアダプター」で電話機へ接続します
「PoEHUB」は通常のネットワークHUB同様にデスクの島へ配置し、各IP電話機までLANケーブルで接続、「ACアダプター」はIP電話機毎個別に繋ぎます
センター給電:IEEE802.3at Type1式
ローカル給電時:ACアダプタ

(4)ESIユニットが不要:IP多機能電話機はLANケーブルで接続されているので、ESI(内線)ユニットが不要となり、購入コストの削減ができます

②IP多機能電話機を使うデメリット

(1)障害時の対応:IP多機能電話機からパソコンまで1本のLANケーブルで接続されており、断線などの障害時に電話・インターネット共に切断され業務に支障が出る場合があります
また、PoEHUBもしくはACアダプターから給電を行う為、停電時は電力が供給されずIP多機能電話機の使用ができません
ネットワーク統合せず、電話用のLANと、インターネット用のLANを分けておくのも一つの手段です

(2)通信機器が高額:IP多機能電話機を給電させる為に、「PoEHUB」から接続しますが、このPoEHUBは10~20万円程度します
ネットワーク統合や内線番号が変わらなく移動できる利便性もありますが、購入コストが高くなるデメリットもあります

まとめIP多機能電話機は、デスク移動やレイアウト変更時に電話機を移動し社内LANケーブルへ接続すれば内線番号の変更なく使用できる電話機です
さらにネットワーク統合をする事で、LANケーブルだけで電話とインターネットが使えますので配線が綺麗に纏まります
メリット・デメリットもあるので、社内環境にあった電話設備環境を整えましょう